論理的の意味や理論的との違いは?論理的な人の特徴・論理的思考を鍛える方法

論理的とは「筋が通っていること」「筋が通るように考えること」です。あなたももっと論理的に考えられるようになりたいと思いませんか?この記事では論理的な人の特徴・性格・長所・短所と、論理的になるための4つの方法について紹介します。

この記事の目次

論理的の意味とは?

仕事でミーティングをしたり、取引先とコミュニケーションをとる時には論理的な会話が求められますが、この「論理的」という言葉の意味を理解できているでしょうか? 「論理的」とは「筋が通っていること」「筋が通るように考えること」という意味です。この見出しではこの「論理的」という言葉の意味を更に深く理解していくために、使い方・例文・類語・対義語について紹介していきます。

論理的の使い方・例文

まずは「論理的」という言葉の使い方を例文を通して見てみましょう。 ・彼女はいつも状況を整理して、論理的に伝えてくれる。 「論理的」の意味は「筋が通っていること」「筋が通るように考えること」という意味でしたの。この例文では「彼女が、状況を整理して、筋が通る用に考えたから伝えてくれる」という意味が表現されています。

論理的の類語

次は「論理的」と意味が似ている類義語をいくつか紹介します。 論理的と意味が似ている表現には「ロジカル」「合理的」「科学的」「筋の通った」「首尾一貫した」などがあります。 「ロジカル」は「論理的」を英語にした表現で、その他の表現も「論理にかなっている様子」を表現している日本語です。ただ「筋の通った」だけは「論理」だけではなく、人間関係において「道徳や倫理」に反しない」という意味もあるので、使い分けが必要になることもあります。

論理的と理論的の違い

「論理的」には「理論的」という非常に似ている言葉がありますが、この2つの言葉は正しく使い分ける必要がある言葉です。 「理論」とは、「すでに体系化された普遍的・体系的な一連の知識や概念」のことです。大学の授業や資格試験のために勉強する内容は全て、体系立てられた知識なので「理論的」な知識になります。 これとは対照的に、「論理的」とは「筋の通った考え方」のことなので、「理論的」という時のように知識や概念のことを言っているわけではありません。「考え方」のことか「知識や概念」のことを言っているのかで区別が必要なので、注意しておきましょう。

論理的の対義語

次は「論理的」の対義語を紹介します。 「論理的」の対義語は「非論理的」です。「非」は「〜にあらず」という意味の言葉なので、「論理的」にくっつけて使うことで対義語にすることができます。 また、「論理的」とは理性的に物事を考えることなので、感情的な行動を意味する「感情的」「心理的」「直感的」「衝動的」といった言葉も「筋が通った」考え方を指定ない様子を表現している言葉なので、「非論理的」に近い意味になります。

論理的の英語表現

次は「論理的」の英語表現を紹介しますが、英語では「logical(ロジカル)」となります。 ・He has a very high logical thinking ability. (彼は論理的思考力が非常に高い。) 例文では「logical thinking」となっていますが、これで「論理的思考」という意味で日本でもよく使われる表現になっています。「logical」に似た英語表現に「critical(クリティカル)」という英単語もありますが、こちらは「批判的」となります。

論理的な人の特徴・あるある

「論理的」とは「筋が通っていること」「筋が通るように考えること」という意味で、『理論的」と使い方を混同しやすい言葉なので注意して使い分けるようにしましょう。 この見出しでは「論理的」な人に見られる特徴・あるあるを7個紹介します。ここで紹介する特徴は表情や行動など、実際に目に見える特徴です。ここで紹介する特徴がある人は論理的な人である可能性が高いと考えましょう。

淡々としている

論理的な人の特徴の1つ目は「淡々としている」ことです。 論理的な人は仕事であってもプライベートであっても、常に目の前の状況を論理的に捉えようと心がけていたり、人の話が筋が通るかドウかを考えながら行動しています。そのため感情的になることが少なくいつも淡々としています。 そのため、楽しく話したいと思っていたり、人の好き嫌いなどプライベートなことを話したいと思っている人にとっては近寄りがたいと思われてしまうこともあります。

計画的に行動する

論理的な人の特徴の2つ目は「計画的に行動する」ことです。 論理的なひとは無駄な行動を好まない人も非常に多いです。そのため仕事に取り掛かる時や旅行に行く時でも、事前に計画を立てて効率よく行動できるように心がけています。 また、1日の仕事だけではなく自分の人生についても計画性を重視していることも多く、「なんのために仕事をするのか」「いつまでにどの目標を達成するのか」「目標を達成するためにはどんな努力が必要か」を考えて、無駄なくステップアップしようとしています。

文章や話し方が硬い

論理的な人の特徴の3つ目は「文章や話し方が硬い」ことです。 論理的に考えるのが得意な人は本を読む習慣が身についている人が非常に多いです。また、比較的高学歴な人も多いため専門的な本に触れてきた時間が他の人に比べて長いことも多く、その影響で書く文章や話し言葉が少し硬い印象を受ける人がいます。 論理的思考を重視しすぎている人の場合には、日常生活の中でも「したがって」「よって」「ゆえに」などの言葉を使う場合もあります。

行動に移すまでに少し時間がかかる

論理的な人の特徴の4つ目は「行動に移すまでに少し時間がかかる」ことです。 先程、論理的な人は「計画的に行動する」と紹介しましたが、多くの物事について手を付ける前に「どうやってこの仕事をこなしたら短時間で効率的に終わらせられるか」ということを考える癖がついています。 5〜10分程度で終わる簡単な仕事の場合はすぐに着手しますが、数日や数週間かかるようなプロジェクトに取り掛かる時には、時間を無駄にしないためにも少し時間を設けて無駄なく仕事をこなすための計画をたてるようにしています。

表情に乏しいことがある

論理的な人の特徴の5つ目は「表情に乏しいことがある」ことです。 この見出しの1つ目にも紹介したとおり、論理的な人は淡々と行動することが多く、仕事中はもちろんのこと、プライベートでも喜怒哀楽の感情を表に出すことは少なく、表情が乏しいことが多いです。 特に自分が計画したことに集中している時は「感情的になることは時間の無駄」と考えている人もいて、そうした人は意図的に感情的にならないように自分をコントロールしていることもあります。

感情的・衝動的に行動することがほとんど無い

論理的な人の特徴の6つ目は「感情的・衝動的に行動することがほとんど無い」ことです。 「表情に乏しいことがある」でも説明したとおり、論理的な人は常に淡々と行動しているので、感情的になったり衝動的な行動を取ることが殆どありません。 どんな時でも少し立ち止まって考えて、「本当に必要か」「後で後悔しないか」などを考えて、納得行く答えが出てから行動するようにしています。

数字に強い

論理的な人の特徴の7つ目は「数字に強い」ことです。 論理的な思考とは物事を筋道立てて考えることで、算数や数学の分野で最も求められる能力です。そのため論理的な人は数字に強く、会社でも経営者・経理・財務などの仕事についていることが多いです。

論理的な人の性格

「論理的な人の特徴」では、論理的な人によく見られる行動について紹介しましたが、次は論理的な人がその行動を取るのにはどんな心理が働いているかについて紹介します。 「論理的な人の特徴」が見られる人がいた場合は、ここから紹介する性格の持ち主が多いので、この性格を踏まえた接し方をするようにしましょう。

冷静

論理的な人の性格の1つ目は「冷静」なことです。 論理的な人は常に自分の状況・身の回りの状況に対して感情的になることはほとんど無く、冷静に状況を把握して適切な対応をするように心がけています。 普通の人なら感情的になって怒ったり泣いたりしてしまう時でも、感情的にならずに「なぜそうなったのか」を考えて適切な対応をしようとします。そうした意味では自分の感情をコントロールする方法を身に付けていて、冷静さを失わないようにしているとも言えます。

客観的

論理的な人の性格の2つ目は「客観的」なことです。 「冷静」でいることにも似ていますが、論理的な人は目の前の状況にのめり込みすぎず、常に一歩引いた姿勢で物事を見ていて、見るべきことを見落とさないように心がけています。 ただ、論理的な人もチームで活動する時はそのチームで活動することについて、当事者意識がないわけではなく、入り込みすぎて視野が狭くなり、間違った方向に進まないように注意していると言うことです。

無駄が嫌い

論理的な人の性格の3つ目は「無駄が嫌い」なことです。 論理的な人は、「論理的に筋が通るか」を重視していますが、さらに「効率的にやるべきことをこなせるか」ということも考えている人が多いです。 普通の人なら論理的に考えて、積み上げ式で物事を考えることでも、自分の経験に基づいてもっと効率的に行動できる方法がるなら、「経験」という論理を使ってより早く効率的に仕事をこなそうとします。

いわゆる「ひねくれ者」

論理的な人の性格の4つ目はいわゆる「ひねくれ者」であることです。 一般的に言って「ひねくれ者」とは、「周りの人の意見やアドバイスを素直に聞き入れない人」といったニュアンスがありますが、論理的な人は常に客観的に考えていたり、物事を鵜呑みにせずに「その考え方で筋が通るか」を考える癖がついています。 そのため、質問が多くなったり、論理的に考えて筋が通らないと思えば効果的と思える意見も受け入れることはありません。そうした態度が周りの人からは「ひねくれ者」と捉えられることが多く、付き合いづらいと思われます。

堅実

論理的な人の性格の5つ目は「堅実」であるなことです。 論理的な人は突飛な考え方をすることはほとんどなく、何をするにしても論理の積み上げで考えるため、「堅実」に行動することが非常に多いです。 周りの人から「この方法を使えば直ぐに結果が出るよ」と言われたとしても、それが自分の目標達成につながらなかったり、本来の目的からそれるようであれは、容赦なく切り捨ててやるべきことに集中します。

論理的な思考ができる人はなぜ得意なの?

さて、ここまでは論理的な人によく見られる行動特徴やその行動の裏にある心理や性格面について紹介してきましたが、論理的な人はなぜこうした行動や考え方ができるのでしょうか? ここでは論理的に何が得るのが得意な人が、なぜそれが得意なのかについて2つの原因を紹介します。これからもっと論理的に考える習慣をつけていきたいと考えている方は、ここで紹介する2つの習慣を真似てみましょう。

論理的な考え方を知っている

まず1つ目の理由として考えられるのは「論理的な考え方を知っている」ということです。 生まれ持った才能で「頭がいい」人もいますが、そういう人であっても経験や努力によって論理的思考力が身についた人でも、「論理的な考え方を知っている」人は思考力が高い傾向があります。 「考え方」とは「論理的思考」に必要な論理構造の考え方・フレームワークなどがありますが、これを人から教えてもらったり論理的思考に関する書籍を読んで学んだことで、思考力が身についたことが考えられます。

日々訓練している

2つ目の理由として考えられるのは「日々訓練いている」ということです。 論理的思考力は人に教えてもらったり、関連書籍を読んですぐに身に付くものではありません。そうした考え方を知るのと同時に、それを使って実際に論理的に考える訓練をしてその精度を上げていく必要があります。 論理的思考が得意な人は、身に付けた論理的思考の知識を使って、常に論理的に考えるように意識して、頭が良くなるための訓練をしています。これは日々の意識だけではなく仕事を通して必然的に身に着けていることも多いです。

論理的と感情的はどっちが良い?

ここまで論理的な人の特徴や考え方など、色んな面から論理的な人や考え方の特徴を紹介してきましたが、論理的でいることと感情的でいることのどちらの方がメリットがるのでしょうか? 結論から言うと、一般的には論理的でいる方がメリットが大きいです。論理的に考えられる方が、物事の無駄を省いて徹底的に効率的に仕事をこなせるようになり、生み出せる成果も大きくなるからです。 一方で感情的になっていると、目の前の小さなことに一喜一憂するようになり自分がやるべき仕事に集中できなくなります。そのためやれば結果が出るものでもすぐに飽きてしまったり面倒になってしまい、いつまで経っても成長できずに状況が変わらなくなってしまいます。

論理的な人の長所・短所 

次は論理的な人の長所と短所を見てみます。 論理的に物事を考えられるようになりたいと考えている方も、ここに挙げる長所・短所を天秤にかけてみて、「長所が欲しい」「短所は気にならない」と思うのであれば、論理的な思考力を身に着けていきましょう。

論理的な人の長所

まずは論理的思考力が高い人の3つの長所を紹介します。 「無駄が少ない」「信頼される」「騙されることが減る」という3つを紹介します。それぞれについて詳細を説明しますので、読み進めてみてください。

無駄が少ない

論理的な人の1つ目の長所は「無駄が少ない」ということです。 論理的な人は仕事の仕方・キャリアップ・人生設計について無駄が少ないです。幅広く情報収集して最も効率的に目標達成できる方法を論理的に考える力が強いので、他の人が5年欠けてやっと達成することも1年で達成したりと、時間を有効活用できるようになります。

信頼される

論理的な人の2つ目の長所は「信頼される」ということです。 論理的に物事を考えられる人は衝動的にならず、冷静に状況を考えてして適切な手段を取れる人が多いので、人から信頼されやすくなります。 状況に応じて適切な手段を取れる人は会社の仕事では管理職者に求められる能力ですし、プライベートでも揉めごとやトラブルの仲裁ができるようになるので、人から「あの人がいれば大丈夫」と思われるようになり、信頼が集まります。

騙されることが少ない

論理的な人の3つ目の長所は「騙されることが少ない」ということです。 騙されてしまう時に多い理由として、「情に訴えかけられた」「わからないけどメリットがありそうと思った」などがありますが、これらはどちらも論理的に考えられていない時に起きています。 「情に訴えかけられた」「わからないけどメリットがありそうと思った」という理由で人の提案を受け入れるのは、まったく論理的ではなく「多分大丈夫だろう」という考え方で、そこにある落とし穴に気づけていません。論理的な人はそうした落とし穴を論理的に発見できるので、騙されることが少ないです。

論理的な人の短所

次は論理的思考力が高い人の3つの短所を紹介します。 「頭でっかちになることがある」「近寄りがたいと思われることがある」「モテない」という3つを紹介します。

あまたでっかちになることがある

論理的な人の1つ目の短所は「あまたでっかちになることがある」です。 論理的に考える人は、考えすぎて実行に移せなくなることがあります。「論理的な人の特徴・あるある」でも紹介したとおり、論理的な人は行動する前に計画を立てる傾向がありますが、そこに時間をかけすぎたり想定している結果を出せる見込みがないと動けなくなります。 経験してみて初めて知ることもあるものですが、それを忘れてしまうといつまでも行動できずに足踏みしてしまい、行動できなくなってしまいます。

近寄りがたいと思われることがある

論理的な人の2つ目の短所は「近寄りがたいと思われることがある」ということです。 論理的な人は感情を表に出すことが少なく、いつも淡々としているのに加えて、会話をすると「なんで?」と質問されたり「論理的なじゃない」と指摘されることが多いので、周りの人から感情が読みにくくて近寄りがたいと思われがちです。

モテない

論理的な人の3つ目の短所は「モテない」です。 論理的な人は日頃から感情面よりも理性面を重視しているので、異性から好きがなく近寄りがたいと思われます。また実際に会話をしても相手を喜ばせることよりも「話に筋が通っているか」を気にするため、「あの人と話していても楽しくない」と思われて、異性から距離を置かれてしまいます。

仕事とプライベートで論理的でいるべきかを考えましょう

論理的でいることは仕事面ではメリットが多いですが、プライベートではデメリットが多くなりがちです。 なので、状況に応じて論理的に考えることと感情を表に出すことをコントロールした方が良いです。

あなたは論理的?診断してみよう

次はあなたが、論理的な人かどうかを診断してみます。 下に10項目の質問でできている「論理度診断」を用意しました。10項目の中で「はい」という回答が多いほどより論理的な人となります。 7個以上で「はい」という回答が出れば十分論理的と言えますが、論理的思考力を身に着けたいものの「はい」という回答が6個以下だった方は次の見出し「論理的思考を鍛える方法」も読んでみてください。

  • 感情的・衝動的に疎くことは少ない
  • 行動する前に計画を立てる癖がある
  • 話し方や文章が硬いと言われたことがある
  • 数字が得意
  • 感情が読めないと言われたことがある
  • 無駄が嫌い
  • 必要以上にのめり込まない・いつも客観的に物事を見ている
  • 日頃から意識的に感情を抑えている
  • あらゆる物事について分析する癖がある
  • 素直じゃないと言われたことがある。

論理的思考を鍛える方法

「論理度診断」の診断結果はいかがだったでしょうか? 「はい」に当てはまる項目が6個以下だった方も心配する必要はありません。この見出しで紹介する4つの方法を日々習慣として実践することで、少しずつ論理的思考力が身についていきます。 最初から全て実践しようとするのは難しいかも知れませんので、自分で実践できることから少しずつ試してみましょう。

論理的思考力に関する書籍を読んでみる

自分の論理的な思考力に自信がない方は論理的思考力に関する書籍を読んでみましょう。 論理的思考に関する書籍は非常にたくさん出ているので、気になる本を2〜3冊読んでみましょう。そうすることで、どのように頭を使えば論理的に考えられるかが身につきます。

「なぜ?」と問いかける癖をつける

2つ目の方法は「なぜ?」と問いかける癖をつけることです。 仕事を任された時や、プライベートで友人と話している時でも「なぜこれをやるのか?」「なぜそう思ったのか?」のように問いかけるクセをつけることで、物事の本質を見抜く力が付きます。

「だからなに?」と問いかける癖をつける

3つ目の方法は「だからなに?」と問いかける癖をつけることです。 「なぜ?」と問いかけるのは「原因」や「理由」を考えるための論理的思考の方法ですが、「だからなに?」と問いかけるのは、目の前の状況や主張から「結論」を導き出すための論理的思考の習慣です。

MECEに考える癖をつける

最後の方法は「MECEに考える癖をつける」です。 「MECE」とは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取った略語で、「漏れなくダブり無く」という意味です。このように考える習慣が身に付くと、考えるべきことを見落とす可能性が格段に減ります。

論理的思考は日々の積み重ねから

論理的思考力は簡単に身に付くものではありません。しかし、身につけようと努力しなければいつまでも身につけることができません。 この記事で紹介したメリットを手に入れたい方は、最後に紹介した論理的思考力を身につける方法を少しずつでいいので実践してみてください。

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