地頭とは?地頭がいい人・悪い人の特徴と地頭力を鍛える方法

「地頭がいい」「地頭が悪い」という表現はよく耳にするところですが、いったい地頭とは何を指すものでしょうか。

今回はその地頭の意味を考えると同時に、地頭を鍛えるテクニックをお伝えします。

地頭が良くなれば、これからの勉強やお仕事に役立つこと間違いなしですよ!

この記事の目次

地頭とは?意味は?

「地頭」は、「じあたま」と読みます。この地頭がいいとは、具体的にどんなことを指すのでしょうか。

地頭とは、人の持つ基本的かつ重要な基礎部分の賢さのことを指します。
そしてその賢さにはある物事に対して即時判断、即時決断することができる瞬発力をも含みます。

学生であれど、ビジネスパーソンであれど、この地頭がいいという能力はとても高く評価されるものです。
これは単に学力が高いというだけでは終わりません。

学力が高いというのは、特に学校においては単純記憶も高い評価の対象となるので、仮に一夜漬けで勉強をした結果試験で良い成績さえ取れれば得られる評価であるかもしれません。

しかし、地頭がいい人というのはこれに加えて様々な応用力が働くのです。
ですから、何か大きな問題が起きたようなときにおいても持ち前の頭の回転の早さを活かして、底知れぬ安心感を携えて事態を収束させることも可能なのです。

地頭がいい人の特徴 

これから、地頭がいいとされる人の特徴をご紹介します。
自分にどれくらい当てはまるか、またどれくらい乖離があるか。
考えながら読んでくださるのもまた面白いかもしれません。

特徴① 地頭がいい人は判断推理が得意

地頭がいい人は、自己の歴史の中において未知のものに触れた時の対応力が高いものです。
これを、判断推理の能力と言います。

判断推理とは、ずばりある物事を判断してそれはいったいどういうものか、どんなものなのかというその物事が進む可能性のある将来を推理するという能力です。

たとえば、あなたの進めているプロジェクトに協賛しているある企業が、突然不祥事を報道されてしまいました。
協賛企業の社会的信用は底なしに落ちていってしまいました。

もちろん、あなたにしてもこの企業に対する信用はガタ落ちです。
しかし、進行していたプロジェクトはどうしましょう。
今から他の企業に当たるべきか。企画自体を白紙に戻すべきか。

正解のない大きな問題が、リーダーであるあなたに襲い掛かりました。
この時、試されるのはなにか。
それが、あなたの地頭の良さです。

今回起きてしまったこと、そして今の状況を正確に判断すること。
そして、過去に見聞きしたあらゆる事象と今回の騒動を結び付け、解決策を探るために頭をフル回転させること。

地頭のいい人は、こうした判断推理が得意です。

特徴② 地頭がいい人は物事を理解することが得意

「この人、何を言っているのだろう?」
こうした疑問を持つことは、学校でも仕事でもよくあることです。
「こんなことを言って何をしたいのだろう?」と思うこともあります。

大半の人がこうした靄に包まれている状況で、その真意を理解して一歩先の行動をとることができる。
これが、地頭のいい人です。

地頭のいい人は、「あれ?」と疑問に思えてしまうことに対して敏感です。
そしてそこから「本当に伝えたいこと、わかって欲しいこと」を読み取り、そこに隠れているものを理解することができるのです。

特徴③ 地頭がいい人は人と関わることが得意

人と関わることが得意。
つまり、コミュニケーション能力が高いということです。

コミュニケーション能力というのは、特徴②の理解力を飛び台にして発揮される能力。
「この人はこういう人なのかな」
「この人はこうした話し方をしたら喜んでくれそうだな」

過去のこれまでの対人関係や読書経験を総動員させて、目の前にいる相手を瞬時に分析。
自分のキャラクターの幅を自在に変動させて、相手を楽しませ、喜ばせるように柔軟に対応することができます。

これはまた、険悪な状況においても有効です。
仮に今自分を偽ることになろうとも、その後の相手との関係性や損益などを総合的に判断して、相手優先で対応することができる。

一口にコミュニケーション能力と言えど、これが上手な地頭のいい人は、実は頭の中でこのように考えているのです。

特徴④ 地頭のいい人は視点を自由自在に操ることができる。

地頭のいい人の視点は、自分の両目に留まりません。
目の前のあなたの目にも、会社の上司の目にも、取引先の相手の目にも、はたまた空を飛ぶ鳥の目にも、視点を動かすことができるのです。

これによって、地頭のいい人は何を得ているのか。
世界を見る能力です。
自分の両目だけでは決して見えてこない、広く大きな世界を見ています。

無数にあるこの視点を利用すると、あるものが見えてきます。
それは、物事の本質です。自分の両目から見えてくるものは、どうしても自分や自分の所属するコミュニティの利益ばかり。

しかし、それでは当然自分勝手な人間であると考えられてしまいます。
そこで、視点の移動を用いるのです。
あらゆる角度から、立場からの視点を総合的に判断して最善の結果を出すこと。

これが、地頭のいい人の持つ無数の視点です。

特徴⑤ 地頭のいい人は結論から入る

よく日本語と英語の論文で比較されますが、英語の論文はとても読みやすい形式になっています。
それは、その論文で示したい結論が最初に紹介されているからです。

一方、日本で多いものはその反対。
まず理由を複数述べて、それらを統合させた結果として結論が提示されます。
しかしこれは話の道筋がよく見えてこないがためにとても分かりにくいものとなります。

他人に自分の考えを紹介し、理解してもらうことが得意な地頭のいい人はやはり結論から入ります。
初めに全体像を共有してからその細部を説明するのです。

たとえば、日本の地理的な位置を説明する場合なら、最初に地球儀や世界地図で視覚的にその情報を共有してから言葉で細部を説明していきます。

これなら、話を聞いている方も迷子にならずにきちんと理解できます。

特徴⑥ 地頭のいい人は好奇心がものすごくある

地頭のいい人は、好奇心旺盛な人が多いです。
もともと好奇心旺盛であったのか、それとも後発的なものなのかはそれぞれですが、地頭のいい人を探っていったときにこれは確実に指摘できることです。

これまでご紹介してきたように、地頭のいい人は予測できない未来に対する対応力が高いという能力を持っていますが、それはどうしてなのか。
ずばり、その原動力であると言えるのがこの旺盛な好奇心なのです。

「なにそれ、知りたい。どういうことなの?」
自分にとって未知なものに対する計り知れない好奇心は、その人に大量の情報のシャワーを浴びせてきます。

その中には、もちろんまがい物の情報も含まれていますが、そうしたものを精査していくこともまた非常に有効な訓練となって、未来の自分に還元されてゆきます。

そしてまた、こうした好奇心に駆られて集まった情報の束が判断推理の材料となって未来の自分を力強くサポートすることとなるのです。

このように、好奇心があるということは極めて優れた能力であり特徴であります。

地頭が悪い人の特徴は?

さて、では地頭の悪い人の特徴はどんなものがあるでしょうか。
こちらも、ぜひご自身と関連付けて読んでいただきたいです。

特徴① インターネット検索が大好き

地頭の悪い人は、インターネットで検索することが大好きです。
常に手元に置いて手放さないスマートフォンでぽちぽち検索します。

それの何がいけないのか。
また、それは好奇心の現れではないのか。

これは、その道具の使い方によるのです。
地頭の悪い人は、なんでもかんでもすぐにインターネットで調べたがります。
気になったこと、思い出せないこと、行く予定のお店の評価。などなど。

つまり、自分の頭で考えることを放棄してしまっているのです。
調べれば、出てくる。答えが分かる。確かにその通りです。

しかし、自分の頭で考える訓練をしていない人の脳内にそれらの情報が有効な状態でその先も残ることはありません。
さらに、これでは即時判断即時決行なんてできるはずがありません。

インターネットの普及率の上昇は、皮肉にもこうした現象を生んでいます。

特徴② なんでもわかったつもりになる

地頭の悪い人は、なんでもわかったつもりになってしまいます。
人から何かを教わったときも、わかったようで本当のところではわかっていないのです。

本来ならば、たくさんの質問どころがあるのです。
「ここは、どういうことですか。」
「こういう場合は、どうしたら良いのですか。」というように。

しかし、残念ながらそこまで先を見通す力が乏しいがためにそうした質問をすべきだということに気が付きません。

そして、実際にその局面に立ち会ったときに、
「どうしよう!?」
と狼狽してしまうのです。

物事の先を想定して考えられない人は、地頭の悪い人と言えます。

特徴③ 情報を鵜呑みにしてしまう

地頭の悪い人は、見たり聞いたりした情報をそのまま飲み込んでしまいます。
そうして、その情報を信じ行動してしまう。
その先には、いったい何があるでしょうか。

もちろん、それでうまくいく場合もあるでしょう。
しかし、それは本当のたまたま。まぐれです。
ところが、それをいいことに自信をつけてしまうこともあります。

現代のこの世には無数の情報が飛び交っています。
インターネットの発達により、それらの情報は誰でも簡単に手に入れることができるようになりました。

しかしその一方で、当然危険性も増してきています。
すでに多くの方が詐欺まがいの情報商材によって被害に合っています。

地頭の悪い人は、こうした詐欺のカモにされてしまうのです。
情報の裏をとらず、正面の綺麗な部分だけを信じてしまうからです。

地頭がいい人にできること

地頭がいい人にできること。
こんなことができますよ、というものをご紹介します。

できること① 情報の価値判断ができる

地頭のいい人は、この世に溢れる無数の情報を精査することができます。

自分の頭で考える訓練を日ごろから行っているので、少し触れただけで目の前に置かれた情報がどんなものであるかを瞬時に判断することが出来るのです。

情報の価値には「鮮度、価値、真偽」が判断基準としてありますが、これらを総合的に判断することができます。

これは、ビジネスのスピード感が日に日に増してきている現代を生きていくためには必須スキルであると言えます。

できること② お金持ちになれる

地頭のいい人は、お金持ちになれる。それはなぜか。

時代を先取りすることができるからです。
たくさんの情報を吸収して、分析して、未来を見通す。
すると、これからはこうしたものが求められるのではないだろうか、と予想できるのです。

もちろん、失敗も数多くあるでしょう。多くの批判もあるでしょう。
しかし、本当に自分で信じた未来があるのならそんなものはどうでもいいのです。
大切なことは、自分だけが見た未来を信じぬく軸を持つこと。

この強い軸もまた地頭のいい人の特徴と言えますが、こうしたことを続けていった先に、先行して見ていた未来が到来します。
誰も見向きしなかった、誰もやってこなかった未来の世界です。

そうした未来を現実化させたあなたには、たくさんのお金が集まってきます。
いつの時代も、こうして成功を手にすることが出来るのは決まって地頭のいい人です。

ブームを作って、そこに人の流れを乗せたらあとはもう放っておくだけ。
これが地頭のいい人がお金持ちになるまでの構図の一つです。

<下に続く>

地頭を鍛える方法

地頭のいい人は、仕事ができますし人が集まってきます。
さらに、お金を得る仕組みを考えることが出来るのでお金持ちにもなる可能性が高まります。

では、その肝心の地頭を鍛えるためには具体的にどんなことをすれば良いのでしょうか。

方法① やりたいことリストを作って、片っ端からやってみる

地頭のいい人は、好奇心が旺盛であると説明しました。
彼らは、自分の好奇心に従って行動し、質の良い経験値を貯めています。

質の良い経験値は、本来やらなくてもいいが、興味があって取り組んでみたいことから。
つまり、趣味から得られるものがほとんどです。
かつての成功者たちも自身の仕事のみに没頭していたわけではありません。

誰にでも、やりたいことの一つや二つはあるはずです。
それを書き出して、やってみましょう。
仕事が忙しくて暇がないなんて人は、その意識を改革しない限り変わることができません。

やってみたいことには、自然と熱中するものです。
そしてその熱中のなかには、地頭を良くするヒントがいくつも隠れています。

たとえば、ギターを始めたとします。
まずはギターのコードを覚えたり押さえることに四苦八苦するでしょう。
しかし、あなたはこれをどうにか解決しようとするはずです。

そうして、問題を解決する能力が自然と自分に還元されていきます。
また、ギターを始めたのなら次第にその歴史を学びたくなったりライブに行きたくなったりするものです。

こうして、1年経ったころにはギター関連の知識がかなり身についていることでしょう。
そしてそれはギターだけに留まらず広い音楽の世界、クラシックにも興味を持つようになったかもしれません。

熱中して取り組んだ趣味からは、本当に数多くの知見を得ることができます。
そしてそれらはあなたの地頭を鍛え上げることに大きく貢献することになるのです。

方法② 中長期の海外旅行に出かける

地頭を鍛え上げるために、海外旅行に行きましょう。
それも、できれば一人旅が望ましいです。

理由は、日本とはまったく異なる環境で生き抜くためには
「自分で考える能力」
が強く求められるからです。

日本にいれば、何でもこれまでの慣習でやっていけます。
仕事も、選ばなければいくらでもありますから何とか普通に暮らしていくことは可能です。

しかし、海外ではそうはいきません。
何をするにも、まず考えることが絶対的に必要です。
他人に尋ねるにも、言語力と勇気が試されます。

風邪をひいたときにどうするか。
終電に間に合わなかったときどうするか。
犯罪に巻き込まれたときどうするか。

基本的に、誰も助けてくれない中で生きていくこの環境があなたの地頭をはるかに高いレベルまで鍛え上げてくれます。

大人になって、自分という人間がある程度確立してきた状態から地頭を鍛えるということはなかなか難しいです。
それは、慣習と環境のためです。

そこで、海外旅行です。
見知らぬ土地で、自分を一人ぼっちにさせましょう。

自分がどれほど何もできない人間なのかを知り、その上で地頭を磨き上げるのです。

方法③ 哲学を学ぶ

地頭を鍛えるために、哲学を学びましょう。

哲学は、この世界の真理を探究する学問です。
時間とはなにか。存在とはなにか。神とはなにか。
人類の文明が誕生して長らく経ちますが、これらを言い当てられた人は未だいません。

そうなのです。
この哲学が追いかけているものに、答えはないのです。
神様なんか、「いる」とも「いない」とも証明出来ていないのです。

しかし、この答えのない問いを追求することには素晴らしい意味があります。
なぜなら、これらの魅力的な問いを考える余地が無限に残されているからです。
これは、とても神秘的なことで美しい学問であると思いませんか。

神は「いる」とも「いない」とも言えない。
なのに、なぜ世界にはこんなにも熱狂的な信者が多くいるのか。
なぜなのだろう・・・。

このように、すでにわかっている確かなことを土台にして不確実な事実を検証していく作業は、ビジネスにおいても日常的にありますよね。

ですから、これは訓練なのです。
実社会で役立てる、考える訓練です。

その先に、もしあなたが真理を発見してしまえば大きな話題となる。
そんな魅力も兼ね備えた飛び切りの訓練です。

地頭とは?地頭がいい人・悪い人の特徴と地頭力を鍛える方法のまとめ

これからの将来、現在ある数々の仕事をロボットが担うようになってくることは避けられません。
単純労働からは、人間の労働力は不要となるのです。

そのとき、あなたに何ができるでしょうか。
人間に何ができるのでしょうか。

ここに、地頭の良さが大きく関わってくるのです。
人間にしか、そしてあなたにしかできないことがきっとあるはずです。

地頭を鍛え上げたあなたには、仕事が集まり人が集まります。
地頭の良さが、成功の秘訣となります。

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