人に気を遣いすぎて、人間関係が嫌になることってありませんか?人の言葉や視線、ささいな行動の端々を見て、人の気持ちを考えすぎてしまう。
人に会った後は「あれで良かったかな」「こう言えば良かったな」
そんな風に、自分の一挙一動について反省しすぎてしまうこと、ありませんか。
その気持ちよく分かります。なぜなら、筆者も同じだからです。
今回は人に気を遣いすぎることで辛かったり、疲れてしまうあなたに贈りたい!もっと毎日を楽に生きるために大切なことをお話していきますね。
人に気を遣いすぎる、そんな自分に疲れた…

人に気を遣いすぎる…HSPって知ってる?
他人の言動から気持ちを読み取ってしまう人には、ある脳の特性が関係しているかもしれません。
「HSP」正式名をHighly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)といいます。
実は日本人の5人に1人は、このHSPの特性を持って生まれているようです。
あなたがただ普通に生活するだけで疲れてしまう、人と会うとグッタリ疲れてしまうと感じているなら、HSPについてよく知ってみることをおすすめします。きっと当てはまることが多く、考え方に変化が起きるはずです。
「私が気にしすぎるから悪いんだ」「無駄にネガティブな奴なんだ」
そんな風にご自身を否定的に捉えているのだとしたら、それは大きな間違いなのだとわかるでしょう。
HSPの特徴!”感度”が強すぎて気を遣いすぎる
- 人や生き物の気持ちに敏感
- 繊細な考えや捉え方をする
- 感受性が強い
- 想像力が豊か
この4つが大きく分けたときのHSPの特徴です。今、ドキッとしませんでしたか。
もう少しわかりやすく、説明していきましょう。
1.HSPはひとつのできごとから何倍ものことを考える
例えば、人が笑っているのを見て、一般的な人は「楽しそうだ」と感じます。
しかしHSPの人はより多くの情報を受け取り、記憶し、関連付けて考えるのです。
すると、笑っている人を見ても
「もしかして、無理して笑っているのかも。」
「笑っているけど、心の中でどう思っているんだろう?」
こんな風に、1つの物事に対してありとあらゆる可能性や背景を考えます。
きっと、この記事を今食い入るように読んでいるあなたは、大勢の中に交じって会話をするのが苦手かもしれません。
うまく交じることができても、ひとりになってからグッタリするかもしれません。
それは、飛び交う情報と人の感情の裏側を想像しすぎてしまうからです。
2.HSPは病気ではなく「気質」である
敏感気質であるHSPは、最近になって少しずつ知られ始めています。
しかし何かの病気だと誤解されたりしていることも多く、まだまだ認知度が低いものです。
でも考えてみてください。「5人に1人」というのはなかなか大きい数字ではないでしょうか。
学校の1クラスが30人であれば、6人程度はHSPだということになるんですね。
私自身、日常生活で色々な人の話を聞いていて「それはHSPの気質があるのでは?」と思う人は非常に多いです。
このことからも分かるように、HSPは異変や病気ではなく、一種の個性と呼ぶべきものです。
3.HSPは精神面や対人関係において悩みやすい
HSPは様々な社会生活に支障をきたしたり、メンタル面の不調を訴えたりしやすい傾向にあります。
感性や感度が強いということは、それほど何もしなくても常にアンテナを張っているのと同じ。
周りの人から見ると何も気にならないようなことが人一倍気になったり、察知してしまうんですね。
この周囲の人との”ギャップ”が、HSPの人の心を時々追い込み、孤独感を感じてしまう原因にもなるのです。
社会生活における集団生活やチームプレー、友人関係や子育てにおいても、HSPの人は繊細。
そしてそのことを簡単に人に打ち明けられずに、1人きりで悩んでしまうこともたくさんあります。
試してみよう、HSPチェックリスト!
ここまでで「もしかして私、これかもしれない…」と思った人は、詳しくチェックしてみましょう。
実際にHSPの筆者が、確認して欲しい23の項目を作成しました。
- 周囲の小さな変化にすぐに気づく
- 他の人の気分に左右される
- 痛みに敏感であり、弱い
- 忙しい日が続くとしばらくひとりで休みたくなる
- 外出すると気疲れしてしまう
- 大きな音や騒音、作業音などが苦手
- 物事を深く考えるほうだ
- 強い光やにおいが苦手
- 本や映画、音楽、絵画などの作品に心を動かされやすい
- 何かをするときは慎重に、丁寧に行う
- すぐに驚いたり、ドキッとしやすい。
- 短時間にたくさんのことを抱えると混乱する
- 誰かが不快な気持ちをしていると、その不快な気持ちとその理由に気付く
- 一度にたくさんの依頼を受けるとつらい
- ミスや忘れ物をしないよう常に気を付けている
- テレビや映画での暴力的なシーンはなるべく見たくない、見た場合は引きずる
- 自分の周りでたくさんの事が起きると神経が高ぶる感じがする。もしくは不機嫌になる
- 空腹になると集中できなくなったり、不機嫌になったりする
- 環境が変化するのが苦手だ
- 強い味や大きな音を避ける
- 普段の生活で、優先的に動揺することを避けている
- 仕事や作業をするとき、誰かに見られたり競わされたりするのが苦手
- 子供時代、周りの大人から「内気」と言われた事がある
チェックリストのうち、12個以上当てはまる場合HSPである可能性が高くなります。
しかし、当てはまる項目が12個に満たなくても、こういった悩みにより日常生活で苦しさや、生きづらさを感じているのであれば、HSP気質が高めだと思って構いません。
あなたはどうでしたか?多く当てはまったあなたに言いたいです「よく頑張っていますね」
大丈夫、1人じゃない!HSPと上手に付き合おう

HSPは色々なことを察しすぎるために、一時的に気持ちが疲れてしまう気質です。
しかし、しっかりと適切な休養をとることで、疲れは回復します。
他にも音や光、皮膚の感覚や味覚、嗅覚などにも敏感で、身体的にもつらいことがあるかもしれません。
でもこれからはそんな自分の気質に合った生活や考え方を身に付けるようにしましょう。
- 疲れたと感じたら無理をしないで人から離れる
- たくさんの情報をキャッチする自分を理解してあげる
- 気質は気質、自分を責めたり、否定しない など
きっと今までよりもずっとシンプルに、楽に生きることができるようになっていきます。
「人に気を遣いすぎる自分が嫌い」と思っていたなら、今日からそんなことは考えないで。
HSPは一般的な人よりも”想像すること、理解すること、察してあげること”が何倍もうまい素敵な気質です。
今日から”人に気を遣える私”をほんの少し、褒めてあげてくださいね。
HSPへの理解を深めたいなら、アーロン博士の著書がおすすめ
HSPへの理解を深めるなら、やはり書籍レベルの知識をもっておくことをおすすめします。もっとも内容が深く説得力があるのは、HSP提唱者であるエレイン・N・アーロン博士の『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)』です。
HSPは「繊細」「敏感」「傷つきやすい」という言葉だけが目立ってしまいますが、この本では「なぜそうなったか?」や「これからどうしていくべきか?」を優しい言葉で綴られています。
翻訳本ではありますが、具体的な例を元にわかりやすく書かれていますし、トラウマや幼少期・思春期の問題との関連性も深く考察されています。
HSPと、育った環境や親との関係にはかなり密接な関係があるため、自分を理解するためにはぜひともこちらの本を一読してみることをおすすめします。
こちらの書籍もおすすめです
