アルコール依存症の主な治療法&断酒方法|症状や怖さを知っておこう!

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アルコール依存症かも…?

新型コロナウイルス感染拡大は、私たちの生活に大きな影響を与えています。環境の変化や行動の不自由さによるストレス、先の見えない不安をお酒で解消している人も少なくないでしょう。

緊急事態宣言により自宅で飲酒する機会が増えています。適度な飲酒はストレス解消法として有効であり、むしろ健康に良いものですが、飲みすぎる場合は注意が必要です。

厚生労働省が推進する「21世紀における国民健康づくり運動(通称:健康日本21)」では、適度な飲酒量を定めています。壮年男性の1日の適量はビール500mlで、3倍以上になると「飲み過ぎ」とされ、アルコール依存症のリスクが高くなるといわれています。

最近飲みすぎている気がする、アルコール依存症かもしれないと気になる人は、下記のチェックシートを確認してみましょう。

アルコール依存症とは?

アルコール依存症とは、お酒をくり返し大量に飲み続けた結果、自分で酒量をコントロールできなくなることをいいます。酒がないと情緒不安定になる、手の震えや動悸がするといった精神・身体依存が形成される依存症であり、精神疾患の一つに分類されます。

酒気及び運転で逮捕された元TOKIOの山口達也さんのニュースは、皆さんの記憶にも新しいでしょう。WHO世界保健機関が策定した国際疾病分類(ICD)では、アルコール依存症は「精神及び行動の障害」に分類されています。

アルコール依存症と聞くと「だらしない」「本人の問題」と思う人もいるかもしれませんが、単なる本人の性格や意志の問題ではないのです。

アルコール依存症の主な症状と進行メカニズム

アルコール依存症は、飲酒の機会が増えることで進行する病気です。飲酒量の増加や、飲酒時の記憶がなくなるブラックアウトは普通の人にも起こり得ることですが、頻度が多い場合は依存症の可能性が高いでしょう。

アルコール依存症は進行すると精神・身体的な問題にとどまらず、家庭や職場のトラブルにもつながることがあります。社会的信用を失なわないためには、早期発見と治療が欠かせません。

1.習慣飲酒から酒量が増加する

飲酒が習慣になると徐々に酒量が増え、アルコールに対する「耐性」が形成されます。以前と同じ酒量では酔えなくなるので、酔うために徐々に酒量が増加するのです。

やがて、酔うために毎日飲酒するでしょう。眠るために飲む、緊張をほぐすために飲むなど、あらゆる理由をつけては酒を手に取るようになります。ほろ酔い程度では満足できなくなり、飲酒時に記憶を失うブラックアウトを引き起こすまで飲むことも。

2.飲酒時の記憶を失うようになる(ブラックアウト)

泥酔し、飲酒時の記憶を失うことを「ブラックアウト」と呼びます。

急激に血中アルコール濃度が上昇すると脳に軽い意識障害が起こり、ブラックアウトを生じやすくなります。脳に意識障害が起きても、体の動きをコントロールする部位は影響を受けないので、普段通りに動けてしまうのが特徴です。

飲んだ日の出来事を全く思い出せない、どうやって帰ったのか覚えていない場合は、ブラックアウトが起きていた可能性が高いでしょう。

3.依存症初期:精神依存が始まる

耐性が形成され、ますます酒量が増えると、酒がないと落ち着かなくなる「精神依存」が始まります。例えば、酒がなくなると家の中を探しまわったり、わざわざ酒を求めて外に買いに行ったりするようになります。

酒が切れるとそわそわと落ち着かなくなり「飲まないと1日が終わった気がしない」「物足りない」「リラックスできない」と情緒が不安定になります。アルコールなしでは日常生活が送れなくなるのです。

4.依存症中期:身体依存が起きる

精神依存の状態が続くと、やがて体にも「離脱症状」が起こるようになるでしょう。アルコールが体から抜けると眠れなくなったり、手が震えたり、汗をかいたり、動悸がしたりします。人によっては幻覚や幻聴が起こることもあるでしょう。

これらは「身体依存」の状態です。飲酒が原因で病気やケガ、遅刻、欠勤、不注意、判断ミスなどさまざまな社会生活上の支障を生じるようになります。家族や周囲の人から酒を控えるように注意されることもあるでしょう。

5.依存症後期:認知症になってしまう

アルコール依存症に関連する健康問題や社会的問題、家族関の問題は病気の進行に伴い深刻さを増していきます。

健康問題としては、肝硬変や不整脈、認知症が起こります。社会的問題では暴力や事故、けがによる失業があげられます。家族関係の問題には、家族へのDVや虐待による離婚、親権の喪失が該当するでしょう。

アルコール依存症の患者には、脳萎縮が高い割合でみられます。注意力・記憶力の低下が起こり、感情のコントロールができなくなります。しかし、アルコール性の認知症は、断酒し適切な治療によって回復することが可能です。

断酒方法・アルコール依存症の治療法4つのステップ

アルコール依存症は「否認の病」ともいわれます。患者が病気であることを認めたがらない傾向にあり、適切な相談や治療につながりにくいからです。

例えば「やめようと思えばいつでもやめられる」と飲み過ぎる自分を否認します。否認することで、アルコール依存症である自分と向き合うことから逃げているのです。

自分の中にある否認をしっかりと認め、それでもお酒なしで生活できるようになりたいという治療への動機づけが大切になります。

Step1.病気を認識・初期面談を行う

アルコール依存症の治療は「断酒」が基本です。近年、断酒以外にも「減酒」という治療法も選択できるようになりました。断酒か減酒のどちらを選択するかは、アルコール依存症の重症度により変わります。どちらの治療を選択するかは医師と相談しながら決めます。

飲酒による社会的問題が大きい、もしくは健康障害が重く命の危険がある場合は、入院治療が必要になることがあります。社会・家庭生活は維持できており、幻覚やけいれんなど、アルコール離脱症状がない場合は、減酒治療を選択できることもあります。

Step2.診断を行い、断酒開始

アルコール依存症のメカニズムを説明し、患者の治療への動機づけを高めます。また、離脱症状やそのほかの臓器障害の程度を診断し、断酒を開始します。

離脱症状は、およそ3週間ほどで落ち着いてくることが多いでしょう。アルコールの抜けた体に慣れてきたら、断酒を継続するための精神療法を開始します。

Step3.リハビリテーション開始:精神療法を行う

アルコール依存症の治療では、精神療法が大きな役割を果たすでしょう。認知の歪みを解きほぐし、治療への動機づけを高め、飲酒しなくても日常のストレスを対処できるようサポートします。

代表的な精神療法は認知行動療法や動機づけ面接法、コーピングスキルトレーニングがあります。心理社会的治療にはさまざまな治療法があり、一般的には複数の治療法を組み合わせながら行います。

Step4.リハビリテーション後期:断酒継続

心身の健康がある程度回復してきたら、リハビリテーションを行います。自助グループでの活動を取り入れることもあるでしょう。自助グループでは、アルコール依存症の患者や家族が集まり、参加者の「分かち合い」を中心に話し合います。

創作活動やレクリエーションを主体とした集団プログラムでは、退院後も断酒が継続できるよう実践的な場面を想定し、訓練します。

アルコール依存症の精神療法

アルコール依存症の治療には認知行動療法や動機づけ面接法、コーピンングスキルトレーニングなどの精神療法があります。そのほか、薬物療法や自助グループへの参加、リハビリなどさまざまな治療プログラムを組み合わせてサポートします。

認知行動療法では、患者の認知の歪みを取り扱うでしょう。アルコール依存症は自分の飲酒問題を過小評価したり、正当化したりします。認知に歪みがあることに気づき、より客観的な視点から自身の問題に気づけるようサポートします。

アメリカのミラー博士によって考案された動機づけ面接法では「変わりたい一方で、変わりたくない気持ちもある」という患者の両価性に着目します。患者の変わりたい気持ちに働きかけることで、変化への動機を高めるのです。

コーピングスキルトレーニングでは、日常のストレスに対処できるよう支援します。お酒の付き合いの場でどう振る舞うか、ストレスにどう対処できるかを考え、再飲酒をしない習慣づくりを行うでしょう。

症状が進行する前に、病院に相談へ行こう

アルコール依存症が進行する前に、早めに医療機関を受診することが大切です。精神科や心療内科を受診してみてください。数は少ないものの、総合病院や内科でアルコール依存症外来をうたっているところもあります。

専門の医療機関であれば、アルコール依存症がどんな病気なのか理解するためのプログラムや、断酒を継続するためのリハビリプログラムを受けられる施設との連携がスムーズです。

まずは「自分が病気であるという認識」を持てることが治療への第一歩になります。アルコール依存症は命に関わる怖い病で、早期発見・早期治療が欠かせません。一人で悩みを抱え込まず、ぜひ勇気を出して病院へ相談にいきましょう。

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